寺報 りゅうぎん
平成15年(2003) お 盆 号 (9 号) 

  お 盆 行 事 に 願 う
 いつも同じ話になりますが、まず、お盆の意味から考えてみましょう。盆の起源は、昔のインドの言語である梵語の「ウランバナ」です。漢字に当てたものが盂蘭盆、略してお盆と呼ばれています。ウランバナとは「倒懸」を意味します。これは地獄や餓鬼道に落ちて、逆さまに吊された苦しみと説明されています。
 もし自分のご先祖が、そのような苦しみにあっているとしたら、なんとか救ってあげたいとだれしも思うでしょう。お盆の行事は、そういう願いから始まったことは確かなことだといえます。盆提灯
 お盆は、ご先祖があの世から帰ってくる日でもあります。仏壇をきれいにして、精霊棚を飾りつけ、迎え火を焚くという恒例の盆行事はご先祖を迎えるためにはかかせません。
 私たちには無数のご先祖がいます、といっても、ピンとこないかもしれません。
 手元の電卓で計算してみてください。2×2イコール4。これは両親の親の数です。さらにイコールをポンと押すと三代です。このようにポンポンと押していくと、十代前のご先祖は何と千人を越します。もし、一度でも、そのつながりが切れることがあれば、いまの自分は存在しないわけです。このように自分の生命は、気の遠くなるような数のご先祖とつながっていることに気づきます。
 これらのご先祖のすべてが地獄や餓鬼道の世界に堕ちてしまっているわけではありません。不幸にして、あの世で苦しんでいるご先祖がいるとしたら、お盆の供養は大きな救いになるにちがいありません。同時に、そのようなご先祖を供養できるお盆という行事は、まことにありがたく意義深いものといえるのではないでしょうか。
 先祖の前で静かに手をあわせたとき、そのつながりを実感し、感謝の念を深めましょう。
         住 職 合 掌 


 本山妙心寺 参拝奉仕団に 参加     
海龍寺花園会前婦人部長 大石すえ子 
 昨年12月19〜20日、静岡西教区第二部の19ヶ寺からなる婦人部員45名が、一泊二日の本山参拝奉仕団を組織。支所長大圓寺杉山義道和尚さまはじめ2名の引率和尚さまと京都の本山へ参りました。海龍寺からは私と大石敏子さんの2名が参加しました。
 浜松西インターを貸切りバスにて早朝6時半に出発、昼の12時半には妙心寺に到着、本山の和尚さま方の出迎えを受けました。
 微妙殿において団参諷経をしたのち、直ちに奉仕活動を開始しました。案内された伽藍は開山堂、妙心寺をお開きになられた関山慧 玄禅師(無相大師)さまをお祀りしています。ふだんはどなたもこの御堂には入れませんが、みなさま方にはこの中を清掃していただきますといわれて、びっくり。開山無相大師御詠歌の教えもあり、ありがたい御縁に感激しました。
 薄暗いなか朱塗りの欄干に囲まれた須弥壇には、開山さまの坐像が祀られています。心の中まで見透かされているような気がして思わず、合掌しました。ただ黙々ときれいな雑巾でていねいに清掃しました。感慨無量の思いでした。
 外回りも清掃しました。庭園には風水泉と呼ばれるつるべ式の古い井戸があり、昔が偲ばれます。辺り一面に青苔が張りつめ、松の根元には南天があって、赤い実の房が垂れています。四時には奉仕の掃除も終わり、花園会館にて入浴後、夕食をいただいて一日目は終了しました。
 翌朝六時起床、狩野探幽筆八方睨みの雲龍図がある法堂の下、坐禅一時間を体験、樫の棒でできた警策で両肩を叩かれました。背筋がのびて体中が浄められる思いでした。妙心寺鐘法堂には、日本最古の妙心寺鐘(国宝)が収められています。黄鐘調の鐘の声が録音されていて実際に聞くことができます。
 微妙殿には妙心寺派寺院3300余の金ピカの位牌に先亡花園会員が祀られています。海龍寺の位牌も確認、手を合わせました。この大広間で十時半に閉会式を終え記念品を頂戴し、奉仕団一行は無事帰浜、円成しました。
 師走の妙心寺は閑寂でした。貴重な禅体験に巡りあえたこと、誠にありがとうございました。

  仏 の 知 恵 ぶ く ろ
 □ お線香に着火する方法
墓参 中田島は特に風が強く、かなり苦労をして線香に火をつけられておるようです。 このような時は、ティッシュペーパー1枚を半分に切り、小さいローソクに包むように巻きつけてください。 つぎにマッチの軸を土に刺して芯にし、ローソクを立てます。 ティッシュペーパーに点火すると紙全体にロウがしみわたり大きな炎があがります。 多少の風ではふき飛ばされることもなく、線香に火をつけることができます。
 □ お花が散らからない方法
海龍寺周辺に縄ばりをもつカラスは知能指数が高く賢いです。 ハシブトカラス 皆さまがいなくなると待ってましたとばかり、立てたばかりの花を引き抜くいたずらをします。 寺の回りは水田で飲み水には困らないのに、生花の養分がしみ込んだ作りたてのドリンクが好きなようです。 お供えの花は芯を折りまげ、花立にしっかり押し込んでください。これでカラスに抜かれず、 また風で飛ばされることもなくなります。
 最後に真心を込めて、お線香をたて、お水を注いでお参りしましょう。
        副住職 合 掌